前回は、PowerEdge 840を買ったことを書きましたが、いよいよ本格的な内容に入っていきます。
今回は、Dell純正のソフトウェア『Dell OpenManage Server Administrator』通称OMSAをインストールします。このソフトウェアは、ブラウザやターミナルでサーバの状態を管理することが出来るソフトウェアです。同じネットワーク内のコンピュータから使えるように設定していきます。


公式サイトからダウンロードも出来ますが、今回はターミナルでダウンロードしインストールします。


【インストールの仕方】
インストールはroot権限でないと出来ません。

1.まずは、Dellのレポジトリを追加します。
以下のコマンドを実行します。

wget -q -O -http://linux.dell.com/repo/hardware/latest/bootstrap.cgi | sudo bash

-qの後の-Oはアルファベットの大文字のO(おー)です。
Done!と表示されれば成功です。


2.次に、yumを使ってOMSAをダウンロード、インストールをします。
以下のコマンドを実行します。

yum -y install srvadmin-all

かなり時間がかかります。私の場合は5分くらいかかりました。
ダウンロードするファイルは91個で307MBでした。


3.インストールが終わったら、実行します。
以下のコマンドを実行します。

srvadmin-services.sh start

実行すると、こんな表示が出るはずです。
[ OK ]と表示されれば、うまく起動が出来ています。

Starting racsvc (via systemctl): [ OK ]
Starting instsvcdrv (via systemctl): [ OK ]
Starting dataeng (via systemctl): [ OK ]
Starting dsm_om_shrsvc (via systemctl): [ OK ]
Starting dsm_om_connsvc (via systemctl): [ OK ]


4.自動起動するように設定します。
サーバを再起動したときに、いちいち3.のコマンドを実行するのは面倒ですから、自動的に起動するように設定します。
以下のコマンドを実行します。

srvadmin-services.sh enable

実行すると、こんな表示がされるはずです。
これで設定完了です。

racsvc 0:off 1:off 2:on 3:on 4:on 5:on 6:off
instsvcdrv 0:on 1:off 2:off 3:on 4:off 5:on 6:on
dataeng 0:off 1:off 2:off 3:on 4:off 5:on 6:off
dsm_om_shrsvc 0:off 1:off 2:off 3:on 4:off 5:on 6:off
dsm_om_connsvc 0:off 1:off 2:off 3:on 4:off 5:on 6:off


5.同じネットワーク内のコンピュータから使えるようにします。
4.までの設定でOMSA自体はサーバでのみ使えるようになりましたが、ファイアーウォールを設定している場合は、ポートを開放しないと他のコンピュータから使うことは出来ません。
OMSAは1311ポートを使っているので、そのポートを開放します。
以下のコマンドを実行します。

firewall-cmd --add-port=1311/tcp --zone=public --permanent

successと表示されたら、ファイアーウォールをリロードします。
以下のコマンドを実行します。

firewall-cmd --reload

もう一度successと表示されたら設定完了です。



【使い方】
サーバでもネットワーク上のコンピュータでもいいので、ブラウザを起動します。
今回はGoogle Chromeで試してみます。

アドレス欄に『https://サーバのIPアドレス:1311』を入力して移動します。
すると、SSLのエラーが表示されます。

詳細設定をクリックします

アクセスする(安全ではありません)をクリックします


エラーは出ますが、問題はありません。

すると、OMSAのログイン画面が表示されます。
ユーザー名は『root』でパスワードは『rootのパスワード』を入力して送信をクリックします。



ログインをすると、サーバの状態の取得に入ります。
サーバやネットワークの状態によっては時間がかかります。



これで、OMSAにログイン出来ました。
左のメニューから様々な情報を見ることが出来ます。

トップ画面はこんな感じです


終わるときは右上のログアウトをクリックしてログアウトします。

ブラウザを閉じるはうまく動作しませんでした…



【使ってみて】
温度やRAIDの状態が確認できるのはいいと思います。
また、サーバ以外のコンピュータから確認出来るのもいい点です。
頻繁に使うことは無いと思いますが、あると便利なソフトウェアですので、インストールする価値はあると思います。